最適化の基礎になるパラメータスイープの操作について説明します.主にV12で追加された形状以外のパラメータ化と数式の例を示します.

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パラメータスイープとは

パラメータスイープでは回路や構造のパラメータを変数に指定し、その変数値を自動的に変化させてその都度電磁界解析することです. 最適な形状や、パターン形状を変化させた時の電気的特性の変化を把握できますし、基板や材料のばらつきの影響を把握するにも便利です

導体パターン形状のパラメータスイープ

V11までのパターン形状のパラメータスイープ

Sonnet V11までは、導体パターンの寸法だけしか変数指定できず、したがって、 パラメータスイープや最適化もパターン形状に限られていました. この導体パターンの寸法のパラメータスイープについては 入門書の2.4 "パラメータスイープと部品 バイアスティー" に詳しく説明してあります.

V12の大幅な機能拡張

V12では上記のパターン形状のパラメータスイープ機能が大幅に拡張されました.右の動画にその拡張機能をまとめてあります.

V12ではさらに基板厚さ、誘電体損失などあらゆる数値を変数として定義し パラメータスイープや最適化の対象にできるようになりました.下記にその使用方法を紹介します.

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基板の厚さを変化させる例

基板の厚さを数値でなく変数で指定し、 その変数を変化させながら解析して見ます.

新しい変数を定義します.


変数名(Name)はh, hをさらに数式(Equation)で定義することもできますが、ここでは値(Value) 1.53 を指定します. 説明(Description)として"height of substrate" とでも入力しておきます. 単位(Units)はmmです.


誘電体層の定義(Dielectric Layers...)を開きます


基板の厚さ(Thickness(mm))を、上で定義した"h"に指定します.


解析条件を指定します.


周波数でなくパラメータを変化させます.


変化させるパラメータとして、上記で定義した変数hを指定します.


解析結果は横軸をParameterと指定して表示してください.
右のグラフは マイクロストリップ線路の 基板厚に対する 特性インピーダンスの変化です.

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関数の利用(基板の誘電体損失を変化させる例)

上記の基板の厚さの変化幅はせいぜい数倍でしょう. しかし、誘電体損失tandの場合は数デカードの変化幅で傾向を見たい場合があります. 例えば 0.001から0.1まで、0.001,0.003,0.01,0.03,0.1 と変化させたいとします. ここではもうひとつの変数ixを定義し、ixは負の実数とします.そして tand=10^ixとすればたとえば

ix tand=10^ix
-4 0.0001
-3.5 0.000316
-3 0.001
-2.5 0.00316
-2 0.01
-1.5 0.0316
-1 0.1

ixの直線的変化に対してtandを指数関数的に変化させることができます.

新しい変数ixを定義します. デフォルト値は -4で power index for dielectric loss と説明を記入しておきます.


さらに変数 tand を定義します. tandの値は数値でなく式 10^ix と定義します. この数式表現の詳細は [Equation Syntax Help]ボタンをクリックすると現れます. (英語ですが、理系の人なら英語を読まなくてもわかるような英語です)


さらに誘電体層の定義(Dielectric Layers...)を開き、 Dielectric Loss Tanとして数値でなく変数 tand を指定します.


後は、解析時にixを変化させるように指定すれば、tand = 10^ix で 誘電体損失が変化してゆきます.


実効比誘電率の実部と虚部をグラフにしてみました. 横軸は ix です.

このように関数を使用するとパラメータに対してモデルで使用する数値を複雑に変化させることができます. さらに、周波数に応じて変化する何か?も実現できます.次の例では周波数に応じて変化する材料の例を紹介します.

ここで使用したモデルファイル

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ファイルを参照する関数(周波数依存材料の例)

ファイルを参照する関数の例は 周波数依存材料のモデリング に移しました.

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